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ブルーオーシャン戦略とは
「競合がいない、もしくは少ない市場でビジネスをする戦略」と言えます。
そのブルーオーシャン戦略を分析するために4つのフレームワークがあるので解説を交えながらご紹介したいと思います。
分析ツール①:PMSマップ
PMSマップとは事業ポートフォリオの長期的な変遷を把握するためのツールで事業を以下の3つにカテゴライズします。
パイオニア(Pioneer)
先例のない革新的な事業。
つまりブルーオーシャンの事業のことを指します。
移行者(Migrator)
競合他社よりも優位性のある改善した価値をもたらす事業。
安住者(Settler)
二番煎じ的な価値をもたらす事業。コモディティ化した事業と言ってもいいかもしれません。
それぞれの頭文字を取ってマッピングしたのがPMSマップと呼ばれます。
革新的なパイオニアカテゴリの事業も競合が現れ、やがて移行者のカテゴリーに沈みます。
それでも次のブルーオーシャンとなる事業を作ることで、バランスの取れた事業ポートフォリオとなっていきます。
分析ツール②:買い手の効用マップ
縦軸に効用を、横軸に顧客経験を並べたマップです。
検討中の製品と既存製品を配置し、新製品が新たな効用をもたらすことができるのかを視覚的に把握することが可能です。
また自社商品と他社商品を比較し、差別化のポイントなどを洗い出す場合に使用することもあります。
買い手にとっての効用を生み出すための6つのポイント
- ー生産性(時間短縮や効率化されているか)
- ーシンプル(分かりやすいか、誰にでも使えるか)
- ー利便性(手間がかからないか、不便を解消できているか)
- ーリスク(リスクが減らせるか、安心安全か)
- ー好感度(好かれているか、楽しいか)
- ー環境配慮(環境への負担は少ないか)
顧客経験の6つのステージ
買い手が製品やサービスを利用する場合、以下の6つのステージがあります。
- ー購入(すぐに購入できるか、手続きは簡単か)
- ー納品(どれだけ早く届けられるのか、届いてすぐ使えるのか)
- ー使用(誰にでも使えるか、ユーザーが使用方法を迷わないか)
- ー併用(何かと併用できるか、類似品と比べて優れているか)
- ー保守管理(メンテナンスが簡単か、保管に手間がかからないか)
- ー廃棄(少ないコストで廃棄できるか、環境に配慮されているか)
分析ツール③:戦略キャンバス
自社製品と他社製品を比較、ポジショニングすることによって差別化ポイントなどが明確になります。
横軸に「顧客に提供する価値」を記載。*業界によって変わります。
縦軸には設定した各要因に対して「顧客が得られているレベル」を記載します。
以下4つのアクションを取り入れることで、よりバリューイノベーションを見つけやすくなります。
- 取り除くべき要素は何 か?
- 減らすべき要素は何か?
- 増やすべき要素は何か?
- 付け加えるべき要素は何か?
先ほどの図を例にすると、価格、スタッフの質を上げて、手間や心理的なハードルを下げる。
そこにホテルのような快適さなどを足すと、従来のキャンプとは差別化されたサービスが出来上がります。
分析ツール④:6つのパス
ブルーオーシャンを見つけるために新たな視点からの切り口から考える「6つのパス」というものがあります。
1.代替品/代替産業に学ぶ
商品やサービスの代替になる間接競合からヒントをもらう方法です。
2.同じ業界内の他の戦略から学ぶ
同じ業種、直接の競合からヒントをもらう方法です。
3.買い手とそのグループに目を向ける
実際に購入する人とお金を出す人が違ったりする場合があります。
その場合は視点が異なるため、例えば子供向け商品の場合は、親の視点で考えると新たな発見が出てくることもあります。
4.補完するものやサービスに目を向ける
例えば飲食業の場合、そもそもの食材であったり、予約システムであったり、様々な要因でサービスの質自体が上下します。
5.発想の転換、価値の転換を考える
例えば「手軽に購入できる」ということを売りにしているECショップなどで「時間はかかるけれどもオーダーメイドに対応」など価値観を転換できないかなどを検討してみます。
6.未来を予測する
世間のトレンドやサイクルを考えて、未来を予測します。
例えば今流行りのAIがもし今の業界に導入されたら…といったようにです。
いかがでしたでしょうか。
実際フレームワークと呼ばれるものはたくさん存在しますが、フレームワークが重要なのではなく、それを使って行動に移すことが重要です。